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早期発見・早期介入の大切さと脳の可塑性

発達障害に「早期発見」と「早期介入」が大切なのはなぜか

「早期発見」「早期介入」と聞いて、何を連想されるでしょうか。
さまざまな領域で聞かれる言葉ですが、発達障害に関しても例外ではありません。
お子さんの障害や能力の偏りを早い段階で見つけてあげて、適切に働きかけていくことは、お子さんの『今後』にとってとても大切なことです。

医療の領域においては、たとえばガンがあります。
ガンについて、早期発見と早期介入が大切であることに、異論がある方はいないでしょう。
ガンが大きくなる前になるべく早い段階で発見し、外科的手術や、化学療法(抗がん剤)、放射線治療といった、ガンを徹底的に『叩く』対応をするわけですね。
ガンには転移という恐ろしい現象がありますから、なるべく早く発見するにこしたことはありません。
発見が遅れたことで、残念ながら手遅れになってしまう場合があるからです。

一般的な風邪についても同じことがいえるでしょう。
ウイルスや細菌が身体にまわる前の初期症状の段階で発見し、休息をとることで身体が風邪に抵抗できるよう配慮したり、早い段階で風邪薬を飲んで、まだそれほど数が多くないウイルスや細菌を『叩く』ことになります。

そして、最初に書いたように、発達障害についても「早期発見」と「早期介入」がとても大切になってきますが、この場合は上に挙げた2つとはちょっと考え方が異なります。

ここで少し脱線しますが、「脳の可塑性」という言葉をご存知でしょうか。

たとえば、軟式テニスボールがあるとします。

それをこのように、グッとにぎると…

つぶれます。そして手を放すと…

たちまち元の形に戻ります。当たり前ですね。

今度は、同じことを粘土でやってみたいと思います。

粘土をグッとにぎると…

つぶれます。そして手を放すと…

粘土の形はそのままで、元の形には戻りません。これも当然ですね。

「こいつはいったい何をやっている」と思われるかもしれませんが、私はなにも、軟式テニスボールの弾力性や、粘土の質感をお伝えしたいわけではありません。

「可塑性」とは、前者のテニスボールではなく、後者の粘土の状態を指しますよね。
ある物に対して、一定以上の強い力が加えられた時に、その物の弾性によって元通りになるのではなく、形が変わってそのままになる性質、それが可塑性です。

そこで、タイトルにある「早期発見・早期介入の大切さと脳の可塑性」ということになるわけですが、これはなにも、脳に強い力を加えるとかそういうことではありません。
脳には可塑性があります。子どもの頃に身につけた習慣は、大人になっても続いていたりしますよね。
これは、人間が、発達の過程において、その時に置かれた環境に適応するためのものです。

つまり、発達障害をなるべく早く見つけ、そのお子さんに適切な介入を行い、早い段階で望ましい習慣を身につけさせることで、それが成長後もずっと続くことを期待する。
これが、発達障害に関して、『早期発見・早期介入』が重要となる理由です。
そしてそのためには、どれだけ早く障害に気づいてあげられるかが、鍵となってきます。
なぜなら、脳の可塑性とは人間の発達期、すなわち子どもの頃によくみられる性質だからです。

 
 

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